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「プロペラ」
(副題: 宇宙戦艦ヤマトが降りた場所と秘密のプロペラ)




2008
6/24
(火)
91
これは私が小学校3年生頃の話です。


「プロペラ」
(副題: 宇宙戦艦ヤマトが降りた場所と秘密のプロペラ)
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それ以前の保育所時代の私は、一昔前の言葉でいうところの腕白・・・の一段階上をいくランクで・・・運動神経の方も、朝の地区一周マラソンなどでは同レベル子と1,2番を争っていた程に良かったです。
小学校に上がり、それにはそれほどの執着を持たなくなってきた頃?、だけど遊びには夢中だった全盛期、ある日の下校時間に教室の中に残っていた数人と話していました。
「自転車で遠出をしようや。」
何を思ってかは思い出せませんが、この頃の年頃なので行動したくてしょうがないといったとこです。・・・自転車で行動範囲が広がった頃ですね。
最初は2人の友達と内容を考えていたのですが、周りに居た普段あまり交流のない子も寄って来て・・・その時は6~7人程になったかな?、それで自転車で遠出をする計画となったのです。
貴方も経験があるかも知れませんが、学校行事以外で友達同士、遠足まじりの事や遠くの釣り場などへ出掛けるというのは・・・何というか・・・わくわく感から来る事前の想像で必要以上にエネルギーを使うというか・・・そんな状態で嬉しいものだと思います。
例のごとく私もその波長に乗りあれこれと提案し、今思い起こしても"何故だろうか?"というような事で予定に決着がつきました。
しかしその様な状態だからこその不安・・・学校とそれ以後は別もの的感があり・・・
例え約束しても、その場所に本当に集まるかどうかは現場でのみ確定出来る事実。
・・・それが過ります。

「そんな話し・・・あったっけ?。」
と言うのが一般社会らしい事・・・。

本当に仲の良い近所の友達以外でその様な事は・・・"ぺっちん事件"で経験済でした。(注: ぺっちん=めんこ この地域ではぺっちんという。)
その様な事もあり、離れた地域に住む者同士が一つの場所に集まるこの寄り合いの為に、是非とも遊びたいと切に願っている私が、先頭に立って話を引っ張りました。その時、考え導きだした言葉は・・・、

「見た事もない神社を観に行こうや!。」です。

自転車を使えば遠くの場所へ行く事が可能で、そこには近所のそれとは違うそれがあるに違いない・・・と。まだ神社とお寺の極秘事情?もハッキリとしていない年齢だったのですが、全員一致で可決され、集合場所と時間を決めてその日の寄り合いは閉幕となりました。

翌日(お昼過ぎ)

私は無言で外出する事はない子で、出かける時には必ず・・・
「何々ちゃん家に遊びに行って来る~。」
と言って、更に律儀に
「ばんご飯までにはもどる~。」
と付け加えるのですが・・・この時はおそらく・・・
「下の方に何々ちゃんがおったじゃろう?団地へ引っ越した何々ちゃん。何々ちゃんや学校の友達と自転車で遊びに行ってくるけぇ~。」
「行ってきまーす。」
こんな感じかな?・・・。

自転車にまたがり、わくわくと不安がペダルの回転の様に交互に湧いてくる中・・・あっという間に寄り合いで決定した現場に・・・。集合場所に集まったのは・・・5人。で・・・予感が的中し・・・案の定・・・寄り合いに参加したメンバー全員とはなりませんでしたが・・・
・・・
これが本当の・・・全員集合!。
(注: 全員集合とは、当時みんなが知っていた大好きな番組。)

その後知った事なのですが・・・話している時には"絶対に行く"と豪語しても、いざその時になると怠いとか行きたくなくなったとか・・・よくあるそんな感じでした。
この年頃ではわかっていても・・・この瞬間の現場にいるという事はかなりのショックで、お約束の・・・
「え゛~。」
と言い漏らしませんでした。

徐々にメンバーが揃う中、学校でしか遊んだ事もなかった子と外で会う事の新鮮みを・・・"私服"を見て感じました。言葉には表現しづらいですが、それまでの学校での振る舞いなどから何かしら想像していた事は誰しもあるものです、しかし集まってみると・・・意外に何を着て来ても日常の学校と違う感じを受けるというか・・・そう、そこでは何時ものそれと違う新鮮な感動・・・かな。あと・・・小学校は自転車通学ではなかったので、自転車にもそれを感じました。
「かっこえぇー。」
「それなんなん?。」
「おおっ。」
「これなんなん?。」
「おおっー。」

(この時の・・・つまり小学校時代の自転車です。当時の私が物置の中に自転車を置いて確か・・・晩ご飯迄に描き上げた絵です。ハンドル右にギアチェンジレバーを描き忘れていますね。上に当時の先生から頂いたスタンプが押されています。)


そして出発

それぞれの自転車を取り替えっこしながら、学校外で遊んだ事もない子との不思議な空間を堪能しながら・・・当面・・・行くあてもなく・・・遠くへ・・・遠くへ・・・。
私の故郷は山に囲まれていて、行くあてもなく遠くへとは・・・前方の山に近づいていくという案外知られていない秘密の事実を含んでいるのですが・・・このメンバーにはそれが未知の遠出として認知されていた為に、誰しも深く考えず難を逃れました。

新鮮な会話を楽しみながら・・・行く道沿いにある小さな神社に立ち寄りながら銀店街と呼ばれる魅惑のアーケード街を抜けた辺りまで来ていました。
「知っとる?。」
「しらーん。」
「こっから先、行った事ないけぇ。」

もう少し行くと確かグラウンドがあるんじゃないかな?・・・と、あやふやな記憶を作り出した私は、とりあえずそこへ行こうとみんなに持ちかけて坂を上り始めます。目的地もはっきりしない一同の目的は・・・坂がある事で・・・ペダルを漕ぐという事で・・・そこへ向けて自然とまとまった・・・という感じです。

この辺りの道を・・・実際に足なり自転車なりで通ったのは初めてでした。何故かあそこへ公園があるという作り出されたかのような私の記憶は・・・この時点ではみんなとの会話と運動によって掻き消されて行きました。


何となくわくわくするような石の壁のある坂道を進み、ある程度上ったところで右手の方向に目をやり・・・ドキッとしました。小3の10才程度の年齢の子達にはため池が・・・大変大きな何かを与えてくれます。それは恐怖というものも含まれるのですが・・・魚がいるだけで"魚がいる!"と叫び、カメがいた時にはそれ以上の歓喜に包まれる程の刺激の存在です。

と・・・

私は・・・ここにため池がある事を・・・知っている・・・。

(現在は池の中央に噴水まで設置されています。現在は憩いの場として整備されています。
当時は、道路脇にガードレールがあるだけで、いきなり視界に大きな池があるという独特な雰囲気を醸し出していました。)

この池がうっすらと脳裏にあった私は、左にグラウンドがある事も・・・安易なイメージがありました。
そして案の定・・・。

「グランドじゃー。」

みんなで当たり前の如くグラウンドへ乗り込み、自転車を置き、何がどうしたのか走り出しました。何故か?・・・思えばそれは、一同の小学校グラウンドより広かった事・・・、違うな・・・広場があると飛び込むという本能・・・そっちのような気がします。
そしてひとしきり満足感に満ちて沈黙が訪れた時、今でも鮮明に憶えています・・・山側の・・・ドームらしき何か、建造物に向かって歩き出しました。それはみんなにも呼びかけてです。

(一つ上の写真の位置から右側を向いて撮影。)

胸踊らせ小走りに謎の建造物へ近づいてみると、思いのほか大きく、そのコンクリートの存在感に・・・一同興奮しました。

「きちがある。」
「ちがうわ~ぁ~。」

(写真: 仮ΘTop画像にも使用の記念写真。確か2枚撮影の内の1枚。varietyページ色々2画像に掲載されています。)

「なんじゃろう?。」

「何なんじゃろう?。」
(訳例: 何なのでしょうか?。)
「何かやるところじゃろう。」
(訳例: 何かを行なう場所だと思いますけど。)
(以後時々・・・訳例が付きます。)


「何なんじゃろう?。」
・・・

ぐるりと周囲を散策などして暫くこの場所で公開密談も交わし・・・事例に基づき意味不明に叫ぶ事も・・・例の如く・・・。
「わー。」
「おー。」

この不明な人工物への好奇心も一頻り底を尽き、程よく沈黙が立ちこめた頃に・・・私が誰に賛同を求めるわけでもなくぽつりと・・・ぽつりと一言を言った。


「ここに・・・(宇宙戦艦)ヤマトが降りて来たような・・・。」
この時の空気感、そして直前の間・・・は、鮮明に脳裏へ焼き付いています。

「ヤマトってなに?。」
「スターシャ?のあれ?。」
「それ。」
スターシヤ?の方が有名?・・・だったのか・・・。
「波動砲。」
「そうじゃそうじゃ。」
「エネルギーじゅうてん、120パーセント。」
「100パーセント超えとるじゃん。ええんか?。」
「そんぐらいないとイケンのんじゃん?。」
(訳例: その位無いと、いけないのでしないでしょうか?。)

など・・・。するとメンバーの一人が、


「そうじゃ。あった。」

私はその子と顔を見合わせ、漠然としたその確信を得ない未知の会話に食らいつき・・・こいつは何を言っているのだろうという疑問系も傍らに残したまま・・・次の何かに期待しました。


「やっぱしそうじゃろ?!。」
二人・・・御意。

「昔ここに降りて来たよな!。」
「古代じゃろ?」
(解説: 宇宙戦艦ヤマトの登場人物)
「おった。」

もはやそれは、決定的な事実へと変わっていった。
そしてみんなにもその時の様子を熱弁する私・・・。
それは何かの催しイベントで、
「古代とか雪とかが・・・夕方に・・・この場所へ来て・・・何かと戦ったりした・・・。」
この時でさえ・・・遡る事・・・保育所以前の記憶であったが、一致した友とのその嬉しさに・・・記憶から更に絞り出し・・・
この目の前のドームに立った古代は・・・コスチュームや大きなヤマトがどこにあるのか疑問だった良い子達へ向けて・・・
「ヤマトは後ろの山に停めてある。」
と、親切な説明を付け足していた古代の告白内容まで熱弁した。

暫くもせずに、この小さな子供の記憶も一頻り底をついたが・・・
この時、幼児期に同じ"この場所"で見ていたであろう仲間との記憶の一致が、それを確定的な出来事へと立証してくれた嬉しさで、私限定ではなくその子も・・・満足の一途であったと思う。


宇宙戦艦ヤマトは、ここへ来たのである・・・と。



新たな旅立ち
エネルギーじゅうてん120パーセント
ええんか?、100パーセント超えとるじゃん。



暫くの間、この神聖な場所での謎の会話を楽しんだ後、目的地を持たないメンバーはどこへ行くというあてもなく・・・自転車の方へ歩き始めた。
自転車に乗り、さてどうするかという話題になった時、一同は肝心な事を思い出す。
そう、見た事もない神社を探しに行こうという使命。

真っすぐに旅をして来たという事実が・・・目の前に山があるという簡単な答えを持って来てくれた・・・。

山があると神社があるに違いないという安易な結論に達し、目前の山を登っていこうという胆略的な思考へ辿り着く事となる。

この山の存在は学校からも自宅からもそしてこの地区に住むみんなが一度は目にしている暗黙の了解的形だが、その付近へ自転車にまたがり実際に走っているという歴史的快挙?は、当然初めて見る周りの景色に会話も忘れる程の未知の世界と遠方の現地であった。
ある辺りまで自転車を走らせ上って来た時、この辺りの現地の方に尋ねてみようという事になり、誰か大人の人が歩いていないかキョロキョロしながら暫く上り続けて行く。

(写真: ドームから左へ移動し、突き当たりの地点で坂道の上の方を見て撮影。)

「誰かおってど。」
(訳例: 誰かいますね。)

やっと見つけたおじいさんでした。
この機会を逃すと・・今度は何時遭遇出来るかわからないという未開の地の諸事情から来る不安から・・・このおじいさんに・・・一同の大事な任務を話してしまう事となる。

「すいませ~ん。僕らは見た事もない神社を探してるのですが、どこか知りませんか?。」

確かこの様な感じの尋ね方だったか・・・。
よそ者という事実が暴かれてしまうこの質問と引き換えに・・・このおじいさんから衝撃的な話を授けて頂ける事となった。


こっからもっと上に上がった所に・・・「プロペラ」の飾ってある神社がある。


これにはみんな耳を大きくした。

「ほんとですか?。」

プロペラ・・・?・・・飛行機の前についている物だという事は子供ながらにも知っていたが、その実物は当時当然見た事がなかった。が・・・おそらくそれ系であろうと瞬時に想像出来た代物の近所・・・、・・・機雷は見た事があった。・・・
(直径1m以上はある大きな鉄の球、水中に浮かべて戦艦や潜水艦などが接触すると大変な事になる"嫌い"・・・"機雷"は、とある屋外の場所に奉ってあった。表面は・・・錆びたつぶつぶが付いていて・・・悲しい歴史を感じさせてくれる鉄の球である。)

当時、テレビロボットアニメのその合体する格好良さにみんなで盛り上がっていたが、如何せんそれは空想の産物であり、それを考えると楽しさも半減するので何となく考えないようにはしていたが・・・その破片すらもこの世に存在しない事は百も承知。それが現実世界の飛行機のプロペラという名詞がここで聞けるなんて・・・。
しかも神社?。
・・・まるで一同が欲しがっていた事柄を読んでいるかのような事。

そのおじいさんにもっと深く尋ねてみると、何やら戦時中の戦闘機のプロペラという内容であった。これは行く行かないの話しではないが・・・。
「どうする?。」
「行く?。」
「行こうや。」
一応賛同を確認もするが・・・。
「行こうや。」
当然そうなった。


「ありがとうございました。」

と、丁寧にお礼を言い、道づたいに上がって行くとそれに辿り着けるという方位磁針を手に入れて、さっそうとマシンを走らせる事となった。

束の間、・・・そこは見てみたいという好奇心がエネルギーを与えてくれて軽くなったペダルを漕ぎながら、それが大半を占めている事に気付くか否か・・・、そのやっと手に入れた旅の目的と反対に・・・来た事もない場所、未知の領域にいるんだという不安の心を・・・仲間から感じ取って磁石に書き込んでいた冷静な私も確認していた。

(写真: 何所にでもある在り来たりな写真の構図が・・・掲載写真の大きさと解像度を小さくさせてしまった・・・。)

(ワンワン・ワンワン・・・)

この時、この辺りの右側の家の軒先にいた犬に酷く吠えられました。その犬は、鉄の編み目の形状をした門の隙間から顔を突き出し・・・見た事もない新人を見つけて思いっきり吠えまくっていました。
この年頃の子は、ある意味・・・犬と対等に渡り合おうとする面があるものです。吠えられた事に犬語で返事をして・・・挨拶を済まし・・・道づたいにゆっくりと上へと進んで行きました。


暫く坂道を上がり続け・・・この辺りです。

子供の・・・道に対する感覚は素晴らしいものがある・・・。それまで何所にでもある在り来たりな坂道と木々、田んぼの積み石などにそれ相応の個性を感じつつ楽しんでいたが・・・それ以上でも以下でも無いという子供の冷酷な好奇心に気付き始めて来た矢先。

・・・あなたは何か思うだろうか?・・・この道づたいの先。

何となく過去に経験された方は思うところも同じだと思います。?。
そう・・・ひょっとするとこれまでとは何か違った景色になっているのではないかという事。
この地点に来るまでは、年齢をもってそれ以下に合った内容の会話を楽しみながら自転車を押して進んで来ていましたが、丁度この坂道の上切れ目辺りに・・・何か違う感じを・・・。

当時もそれを感じました。

こういう時、そしてこの様な年齢の時は・・・一度ならず二度までも・・・叫びにも似た興奮混じりの言葉を発するものです。

「・・・。」
・・・

自転車を止めた場所はこれまで上がって来たアスファルトの上り坂が丁度切れた辺り、そしてその少し先に階段があります。
もう・・・神社を探さなければという迷いなどありません。ここへはおじいさんの嬉しい一言から決まり、先程の坂道の辺りからその先を想像し突き進み、・・・心はこの先を見ようとしています。

この辺りに来ると隣に誰それの家があるという領域ではなく、この辺りに家を構えて住もうなどという領域ではなく、昔の人が山の頂上付近に求めているそれらしいを建てようと考えたらしい・・・と、何か安易にそのような事を疑い用も無く思い描いてしまいます。

「カギ掛けとこうや。」・・・
「すげー。」

周囲を木々が覆っています・・・。
あのおじいさんが言っていた神社は・・・この先にある。

「ここ、ここじゃのう。」
「のう。」

(写真: 階段を上り、振り返り、自転車を乗り捨てた地点へ向けて撮影。中央の明るい地点右部分はこれまでのアスファルト道。)





続きは次の機会に書こうと思います・・・。
この作品では・・・後日書いた「
2ページ目」がすぐに読める様になっています。

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(First.同様、文法上不適切な表現は御了承下さい。)

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