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デモンストレーション組石膏木炭デッサン。

これは前回の続きです。制作行程と表現を整理すると、スケール等で測らず目と手での感覚のみで形と空間から全体感を起こす、位置と大凡のトーンから来る空間をザックリと置くというアタリの付け方です。その後同様に若干テーブルの布を描き進め、これは背景を探りながら手を入れ始めたところで止めて撮影した状態のものです。平面上に於ける空間と形状等は際(きわ)のみでそれらすべて表現可能だという1つの理論を使用し、テーブルの布は状況設定の原理原則からも設置点から描き進めているのがわかり易いと思います。そして背景ですね。この様な絵画デッサンとしての客観的描写に於ける背景は俗にいう「絵」にするのが難しいとされるところです。つまり「絵」という事からもただ単に見える物のみを描写したのでは必ずしもそれにならないという事。映画や写真を撮られる方はわかると思いますが、写真等で被写体にカメラを向けてシャッターを切る時、レンズ越しに見える背景の配置としての構図がそのままの撮影では一枚の絵に成りにくい事が自然原理です。説明が長くなるので簡潔に表現のみ書くならば、これは画面構成からの明暗のバランスに重点を置き、それを主軸に後ろの物を描き過ぎない描写にしています。つまり絵画デッサンの概要の中の1つ客観視からいくと対象をそのまま描く理論になりますが、これはそこに近代以降の構成要素を取り入れているという事です。とどの詰まり実際の制作現場から説明すると、これを一枚の絵として制作するという思考に立った時つまり表現とした時に、アルミ製物入れや服掛けや流し台等を描いていないという事に成ります。あと前ページの説明同様、木炭を手とガーゼのみで対象描写しているので古典的な絵画表現に見えるかも知れません。それは俗に絵画的と表現される中の1つの絵肌であり、客観的素描理論のもつ現実的描画であることから、視覚上では、空間立体や重さや空気質という表現に見えるかも知れません。
橋本恭明

MBM: 65cm x 50cm
デモンストレーション組石膏木炭デッサン。

同様の写真ですが色が異なる事の説明です。木炭の墨の色の事ですが、このデモンストレーションは指で立体や空間を探る感覚を説明する目的もある為に指や手を使って木炭紙に描いているので視覚上はそうではないですが、紙
と皮脂の性質から、木炭は指を使わずガーゼのみでそしてスピーディーに、しかも一定水準以上の技法を用いて制作すると、微妙ですがその絵は視覚上ほんの僅かに青味がかって見えます。人間の油分が紙に定着すると色が黄変するのでガーゼで定着させる事が1つと、あと木炭系材質として鉛筆等もそうですが、スピードを持って描くと墨の色が綺麗に残るという事、そして木炭を押さえて紙に定着(詰める)時の一定の技法を用いる事により、その他より視覚上はほんの僅かに青味がかって見えるという事です。つまりその様な制作で表現すると木炭の黒い墨の色がハーフトーンという事だけではなく本来のそれより異なるという説明です。
(補足:木炭をベンジンで溶いて水溶性として用いると乾燥後青味がかりますが、それはこの説明と異なります。)
そしてもう1つは媒体方向からの説明として色と光の三原色があります。図録的な説明は省略しますが定理としては簡単な内容なので調べてみて下さい。写真の内容に移るとつまり撮影した写真ではそのものの色を捉える事は出来ません。最大限にそれに近づける方法は、撮影時に他の光源を省いてタングステンやデイライト等の一定の光源のみで被写体の側にカラーチャートを置いて光量測定後撮影し、現像段階でそのカラーチャートの色に合わせれば近似値の色に合わせる事が可能です。
橋本恭明

MBM: 65cm x 50cm
デモンストレーション組石膏木炭デッサン。

これは上記の続きです。以後の制作行程と表現の説明です。絵画デッサンの1つの客観視からは手前のモチーフの物の捉え方が画面全体での世界観としての描写という事に成ります。最後の晩餐の絵で例えると、手前人物が存在する世界観の描写から背景という事が原則で、それが古典技法に於ける平面世界の論理で、絵画を習い始める方や具象絵画としての表現世界作品に於いて必須の論理です。ここでこの絵に戻ると以前に記載の通り、制作現場にあるアルミ製物入れや服掛けや流し台等を書かずに近代以降の構成要素を取り入れています。これはキュビズムですね。解体と再構築の理論ですが、これは主に明暗と形状のバランスでの模索としてのみです。空間や立体のデモンストレーションとしてはここに至る迄に写真を御覧の通りそれを表現し説明しているので、この絵は完成にあたり作品とする方向でそれを用いました。但し初歩的で大切な内容としては、ただ他の世界観を合わせるとつまりここではキュビズムを持ってくると手前のモチーフと世界が散漫になってしまうので注意が必要です。先に書いた様に古典技法そして近代以前ではその様な絵画は世界観からも造形感からも、絵画ではなかったのですが、それ以後現代では表現は多種多様になっています。これ迄の事を纏めると、絵画系デッサンとしての客観描写から手で探りながら空間と立体形状を探る事で描き進め、前回掲載写真時点辺り迄でそれを表現説明出来たので、その辺りから色面明暗としてのバランス構成に重点を置き客観視以外のトーンを配置し始めて、あとはキュビズムのデッサンとしての枠ともいうべき形状をタッチとして空間を辿っていく感性的表現を盛り込み、石膏像描写はそのままに画面を1つの絵画として構図する感じで探っている状態で止めて撮影した状態、という事になります。ここ迄の実質的な描写時間は大凡5~6時間?、単独集中描写としてではなくデモンストレーションという観点から説明しながらの描画です。

追加掲載です。
橋本恭明

MBM: 65cm x 50cm

デモンストレーション.3ページ

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